バニーさんについて

人が何を言っているのか、日本人が日本語で話してくれる分には理解できる。ただ、共感できるかどうかとなると話は別。日本人が日本語で話してくれたとて共感できない場合がほとんどなのだが、不思議なことにバニーさんの言葉、考え方には共感できる。「同じものを持っている」という意味では、その「もの」が共鳴しているのかもしれない。

基本的に疑り深い。常に「本当にそうなのか?本当にそれで良いのか?」という疑問符がある。まかり通っているものの考え方というものを基本的に信じていない。理由として「騙されてたまるか」というのがあるのは確かだが、それと同じくらい、もしくはそれ以上に、「面白い考え方を探している」というのがある。面白い考え方というのは煌々と光が当たっているものを真正面から見ていても見つからなくて、斜めから見たり、斜めから見ているものをひっくり返した時に見つかると思っている。面白い考え方が見つかると面白い言葉が見つかる。その言葉を盛るのにロックほど最適な器はないと信じている。

バニーさんの音楽は匂いが先に来て後から味が来る。一般的な味が先に来るタイプの音楽しか知らない人には「わからない」となるのかもしれないが、一度でも匂いの元を辿って味に辿り着くことができればたちまちクセになる。噛めば噛むほど…スルメなのだ。

バニーさんの音楽のベースにあるのは間違いなく60年代後半から70年代前半のザ・ローリングストーンズだと思う。そこにボブ・ディラン的な詩人の風情が絡んでいる。「枯れ感」があって、ラフでルーズ。音楽に響き方を限定する枠のようなものがない。ビートルズがベースにあって、味が先に来て、枯れ感がなくて、決め事が多い「枠ありき」な音楽を身の上とする俺には絶対に真似のできない音楽。ただ、すごく洋楽的な音楽だが、言葉は日本語に徹していて、たまに英語を使うことはあっても安易な使い方をすることは絶対にない…という点だけは共通している。

試しに、ストーンズに「ベガーズ・バンケット」というアルバムがあり、ディランに「ブロンド・オン・ブロンド」というアルバムがあるから聴いてみて欲しい。この2枚がわかるのにバニーさんの音楽がわからないということは絶対にない。あり得ない。逆に、この2枚の良さ、凄さがさっぱりわからないという人にバニーさんの音楽を理解できる日は一生来ないと思う。


2件のコメント

  1. 怜士さんのエレキライブも観たい(笑)
    個人的にずっと前からそうおもうてました。
    わたしのたわごとですので、、、ええ。

    1. 僕もやってみたいですよ。エレキでしか出来ない曲もあるし。でも、バンドではなく一人でやるとなると、エレキはエレキでもセミアコじゃないと…と思っています。ギブソンの赤いセミアコ。ペグとか、金属の部分がゴールドのやつ。

      クッソ高いんです(笑)

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