やり切った。余すところなく出し切った。「口から身体より大きな心臓を吐き出す」という言葉の意味、観に来てくれた人たちには分かってもらえたと思う。吐き出した心臓がライブの後、ボロボロのピックに姿を変えて床に転がっていた。捨てるのは忍びないので、拾い上げて、いつも欠かさず観に来てくれる人の掌の上に置いた。
「おのれが楽しかったらええねん」みたいなふざけた出演者は一人もいなかった。これは凄いこと。滅多にない。素晴らしいこと。皆、それぞれに、強烈に「自分はこれが好きだ!」というのがあって、そんな中にあって、「ロッケンロー!」と叫ぶのは快感。「俺はロックだ」ではなく「俺がロックだ」と言っているかのような、爆発的な嬉しさがあった。
イベント。毎回このくらいのクオリティだったらなあ…と思う。やっぱり、レベルの高い人=心から音楽を愛している人とやらないと面白くない。
昨夜のLA CASETAは音楽そのもの。お店自体が大きな心臓だった。