火を司る美しき魔女

⬆︎実物。

アメリカで生まれて海を渡って名古屋に来て、縁あって俺に目を付けられて、今、大阪行きの車に揺られている頃だろうと思う。

決め手は杢目だった。俺には霊感なんてこれっぽっちもないけど、正面から撮った写真を見た時、その杢目に強く惹き付けられた。左半分に優等生的な縦線が走っていて、右半分に一般的な価値観で言えば敬遠されるであろう奇怪な柄。俺はそこに魔力みたいなものが蠢いているのを感じた。同じ年に同じ場所で作られた同じ色の同じ機種が100本並んでいたとしてもこれだと分かる強烈な個性。「私と組んで片っ端から燃やし尽くさない?」という危険な囁きが聞こえた。

早ければ23日に初対面。魔の契約を交わす。

※当記事をアップした約20分後に大阪の楽器屋から「只今到着しました」との連絡が入った。


2件のコメント

  1. 魔の契約は終えましたか?

    生楽器の唯一無二の存在を羨ましく思います。
    木目には何かしら意味があるのでしょうか、、、
    あるとしたら、神がかったものでしょうか、、、

    わたしにはギターの価値はわかりませんが、、、
    結果、ブログ更新待ってます。

    1. 「無言の歓喜」をご覧下さい。

      本当に美しく、悪魔的な魅力に溢れたギターです。

      ギター弾きで良かった!

      感極まっております。

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