組曲『綺麗な動物』解説〜②綺麗な動物

組曲の軸となる表題曲であり、いわば組曲に組み込まれた組曲であって、この曲自体がいくつかの曲の断片を繋ぎ合わせて成り立っている。この曲がなかったら、7つの曲をひとくくりにして一つの作品にするという発想は閃かなかったと思う。

FLOWERS IN〜がフェイドアウト気味に終わったところへ間髪入れずにニルヴァーナ調のギターリフを叩きつける。でも、ニルヴァーナ調なのは曲の冒頭と終わりに出てくるギターリフだけで、メロディーは柔らかくせわしなくあちらこちらへ動き回る。そして、「プライドを捨てて地雷を踏め」のところがピークかと思いきや、ここを踏み台にしてさらにピークがやってきて、中盤には「あれ?」と思うくらい穏やかな箇所があって、そこからまた一気に荒れて…という、俺の精神構造の縮図のような曲。

サビらしいサビがなくて、つまりはサビに頼っていないところが気に入っていて、この曲をもって俺もいよいよ天才呼ばわりされることになるのかなと思っていたのだが、今のところ誰からも天才呼ばわりされていない。

生まれてくる国を間違えたか?


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