SURFBLUE現象

昨日、職場で休憩中にYouTubeを覗いてみたら「SURFBLUE」の再生回数が200を越えていた。これは一番最初にアップした「バタフライ」に次ぐ再生回数である。「SURFBLUE」をアップしたのは6番目だったから、「FLOWERS IN THE DIRT」「紙吹雪舞う」「果物をてんこ盛った巨大なケーキ」「檸檬」の4曲をごぼう抜きして2位につけたことになる。

俺はいつも、どの曲が特に評価されているのかを知りたいと思っている。でも、それを知る手段がない。一人一人に「どの曲が好き?」なんて訊いて回るわけにもいかないから、ライブで反応を見るしかない。が、これがなかなか難しい。反応の差というのは、ライブ中はもちろんのこと、後で録音したものを聴いても分からない。それに、盛り上がっているからといって評価されているとは限らないし、シンと静まり返っているからといって評価されていないとも限らない。そこへ持ってきて今回のこのSURFBLUE現象。評価が数字となって表れていて分かりやすい。

確かに素晴らしい曲だと思う。でも俺は、俺の中では、割と地味な曲だと思っていた。これを気に入ってくれている人達は、この曲の何を気に入ってくれているんだろう。何を感じてくれているんだろう。俺の存在を知っている人の数から察するに、同じ人が何度も観てくれているんだろうと思う。

「SURFBLUE」は皆さんご存知の通り、バニーマツモロさんとの共作曲である。俺がバニーさんに「詩を頂けませんか?」とメールをしたらその日のうちに「SURFBLUE」と題された詩が送られてきたのでメロディーを付けて、バニーさんに聴いてもらった。すると今度はバニーさんが詩を付け加えて欲しいと言ってきたので付け加えて(「或いは風のない夜明け」「手触りは全ての想い出」)バニーさんが「素晴らしい」と言って完成。「詩を頂けませんか?」から「素晴らしい」までに要した時間は僅か3日。

「SURFBLUE」タイトルを見た瞬間、水をイメージしてメロディーを作ろうと思った。詩の内容については、これはバニーさんの意図するものとは違うかもしれないけど、「無」だと思った。例えば、風の流れや水の揺らぎを感じようとする時、人は喋ることも体を動かすこともやめて、出来る限り自分を無に近づけることで、感覚を研ぎ澄ませようとする。同様に、この曲の中に棲んでいる主人公も、自分の内にあるものから自分の外にあるものに至るまで、ありとあらゆるものをゼロに戻して、何かを感じ取ろうとしている。何を感じ取ろうとしているのか。「愛」じゃないか?というのが俺の見解。だから、詩を付け加える時にはこの見解に沿って、また、この見解がバニーさんの意図するものでなかったとしてもバニーさんの意図を壊すことがないように配慮して付け加えた。

って、あれ?やっぱりどう考えても名曲じゃないか(笑)


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