この世はお前らの天下か

以前、松本人志が「もし世の中にテレビがなくてラジオしかなかったとしたら紳助さんの天下だったと思う」と言っていた。言わんとしてること、ものすごくよくわかる。ラジオしかなかったら紳助の天下で、さんまは大して売れなかっただろうと思う。

もし世の中に会話がなくて筆談か歌談(メロディーに乗せて喋る)しかなかったとしたら、俺はこんなんじゃなくて、もっとイケてる男でいられただろうと思う。会話、これが俺の人生にとって大きなネックになっている。

ライブイベントに出て、「他の演者に負けたくない。勝つのは俺だ」みたいなことを言うと誰かが決まって「音楽は勝ち負けじゃないだろう」みたいなことを言ってくるが、俺に言わせれば、日常会話についてはお前らみんな勝ち負けありきで喋ってるじゃねえか!となる。どいつもこいつも感情的に言葉をたたみ掛けてくる。俺が喋っているところへ言葉を被せてくる。ズンズンズンズン押してくる。子供の頃からそう思っていた。そんな奴らに「音楽は勝ち負けじゃないだろう」なんて言われる筋合いはない。だってそうだろう。お前らは喋る。俺は歌う。形が違うだけで目的は同じなんだから。お前らが音楽は勝ち負けじゃないと思っているように、俺は会話は勝ち負けじゃないと思っている。お互い様じゃないか。

会話が勝ち負けありきで、音楽に勝ち負けがないとしたら、俺には負けることしか残らない。

不公平だ!


2件のコメント

    1. 凡人が鈍感やから凡人で、天才が過敏やから天才やとしたら、孤独も孤高も感じる痛みは同じなのかもしらんね。

      鈍感か過敏かで言うと、俺はどっちでもないな。

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