組曲『綺麗な動物』解説〜⑤紙吹雪舞う

ここで「紅一点」とも言うべきバラードが登場する。

20歳の時に書いた曲で、昨年、歌詞を一新して復活させたのだが、アレンジは20年前のまま一切手を加えていない。

サビの、Cから下がっていって、Am、Gという流れは、UKロック好きのソングライターなら一度はやってみたい定番かつ必殺のコード進行なんだけど、定番かつ必殺だけにめちゃくちゃセンスが問われるので、やる以上は名曲に仕上げねばならないから名曲に仕上げた。

注目すべき点はメロディーだけではなく歌詞の中にもある。③『バタフライ』で自分のことを「ブザマなバタフライ」と言っていた主人公が、この曲の中では「僕はただのバタフライじゃない」と言っている。

「開き直りによる自己解放のススメ」みたいな歌詞になっている。開き直ることによって自分で自分を解放してあげた時に降ってきたもの。それが紙吹雪で、PVでは、その紙吹雪の役を数々のレコードジャケットが担ってくれているのだが、よく見ると、画面左上に河合奈保子と薬師丸ひろ子のシングルジャケットが並んでいるのがわかる。

はずしたかったけど、スタジオのおっちゃんに怒られるからはずさなかった。


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