箱庭療法

以前にも書いたが、数年前、ちょっと病んでいた時、心療内科で箱庭療法というのを受けたことがある。写真のように、部屋の真ん中に白い砂の入った箱があって、その箱を取り囲む棚の上にありとあらゆる小物が雑多に並べてあって、受診者は思うがままに小物を選んで砂の上に並べていくのである。もちろん、砂自体を動かしても良い。

あの時、俺が棚に並ぶ小物の中から選んだのは拳大のガラス玉一つだけだった。それを砂で作った山の頂に乗せて、それから、山の周りに丸く外堀のような溝を作って「できました」と言った。

あれで何がわかったのかは知らない。教えてくれなかったから、相当残念な結果だったのかもしれない。ま、今となっては別にどうでもいいんだけど、一つ興味深いのは、もし今、もう一度あれをやったとしても全く同じものを拵えるだろうということだ。

どうせ、小物は一つしか使わないだろうし、選ぶとしたら無色透明の丸い物だろうし、砂で出来る限り大きな山を一つ作るだろうし、外堀を作るだろうし。

これは一体何を意味してるんだろう。病んでようが病んでまいが変わらず俺の中にある何かの現れなのではなかろうか。自分じゃさっぱりわからないけど、わかる人がいて教えてくれるというのなら教えて欲しい。


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