明確な構想

実はサポートメンバーの募集は諦めずに、期待せずに、継続している。あくまでサポートメンバーの募集で、バンドメンバーを募集してるわけではない。要するに、「ザ・◯◯◯◯」がやりたいわけではなく、「和田怜士&ザ・◯◯◯◯」がやりたいということ。

どんなバンドにしたいのか。自分でも驚くくらい明確な構想がある。

まず、「エレキギターを主体とした爆音ロックバンド」は絶対に嫌だ。深く歪ませたエレキギターの電気電気した音はいらない。爆音にも興味がない。だいたい、俺の声は爆音には合わない。爆音に対抗すべく叫ぶんじゃなくて、音の上に声を乗せていく感じで歌いたい。だから、フォーク・ロック寄りの、ちょっと枯れた感じの、良い意味でスカスカ感のある、味のある音でやってみたい。エレキギターはエレキギターでないと絶対に駄目だという曲やタイミングで「適切に」鳴らしたい。

それから、本来ならギターで弾くべきリフ的なフレーズは可能な限りベースに振りたい。だから、ベースのトーンは少し固めがいい。ドラムには痒いところに手が届く絵心的なものを望む。パワーはいらない。逆に、キーボードには繊細さではなく迫力を求める。鍵盤を叩きつけて音を出すタイプの人が好ましい。そして、全体的な理想を言えば、ベースもドラムもキーボードも歌える人であって欲しい。

ギターとベースの役割を逆転させて、ドラムとキーボードのいわゆる「売り」を逆転させて、「ソロではハードに。バンドではソフトに」形態にまつわる音のイメージを逆転させて、コーラスの効いた、ちゃんとした音楽をやりたい。

と、必要とあらば多少の妥協点は見出すにせよ、基本的には、こういったメンバーが揃って、俺の頭の中で鳴っているような音が出せるのであれば、バンドが欲しい。でも、見出すべき妥協点が多くなりそうなら、ソロのままでいい。

良いバンドというのは、本当に、奇跡の産物以外のなにものでもないし、バンドを必要としないロックというのもまた、考えてみれば、奇跡の産物以外のなにものでもないからね。


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