『香しき日々〜Xmas ver.〜』解説

前記事にも書いたように、これは所謂クリスマスソングではない。そんなつもりで作った曲ではない。が、世の中には、「冬」とか「雪」とかいうワードの登場しないクリスマスソングなんて幾らでもあるし、要は雰囲気の問題で、だとすると、この曲はクリスマスソングとして十分いけるんじゃないか?と判断して、撮った。

撮影場所は『SURFBLUE』以来となる我が家。クリスマス・ヴァージョンということで、暖炉に照らされているイメージの画像加工こそ施したが、映像そのものは自然体であることに徹した。だから、俺が着ている迷彩のパーカーはただの部屋着だし、テーブルの上には愛用のコーヒーカップが置いてあったりする。

演奏面についても、クリスマス仕様になっている。本来は、アカペラで歌い始めて、途中からギターがピック弾きで入ってくるというアレンジで、割と「聴け!」感の強い曲なのだが、今回はこの「聴け!」感を極限まで削ぎ落として、あくまで、誰に聴かせるでもなく、一人の垢抜けない男が暖炉の側でギターを爪弾きながら口ずさんでいる…という感じにした。だから、最初から最後まで指弾きなのである。

この曲をクリスマスソングとして発表することにした一番の理由は、詩にある。これは、何かを、誰かを待つことについての曲なのだが、クリスマスが来るのを指折り数えて待った経験は誰にでもあると思ったからである。

クリスマス。暖かい家で、室温だけではない暖かさを感じながら、しみじみ聴いてもらえたら、それが一番だと思う。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。