新曲『savvy?』は初の試みに溢れた素晴らしい曲になった。
フォークに挑戦!と言っても、日本の「四畳半」に代表される貧乏臭いやつじゃなくて、意識したのはボブ・ディラン(写真)。歌詞にパンチが効いてるから「やっぱりロックやん!」ってな事を言われる。何をやってもロックだと言われるのはディランも同じで、それは物凄く光栄で嬉しい事なんだけど、個人的には、音楽的にはこれは完全にフォークだと思っている。
試みは歌詞の中にもあって、俺には縁がないから一生使わないだろうと思っていた言葉を使ってみた。「青春」だ。「未成熟な純粋」もっと言えば「中途半端な純粋」みたいな意味合いで使ってある。それから、2番では初めて、介護士をしていた頃の経験を題材にした。ただ無駄に歳をとっているだけで全くもって尊敬に値しない人間的にゴミのような老人の誕生日を祝いながら心の中で舌打ちを打ったことなんて数え切れないほどあるし、廊下等で声をかけた時に、あまりに忙し過ぎて「はい?」と一応の返事をして振り向きはするものの立ち止まろうとしないナースも何度か目にした。我ながらなかなか痛烈な歌詞だと思う。
最後に映像についての試み。これは言うまでもなく歌詞のフリップを入れたことなのだが、これにも俺なりのこだわりを反映させてある。サビ部分だけフリップを抜いたのだ。サビは曲を読み解く鍵。重要な部分だからこそ、グッと身を乗り出して聞いてもらいたくて、フリップを抜いた。これは、松本人志がここぞという所で声を絞るのと同じ原理だ。
というわけで、新曲『savvy?』は俺のお気に入り、自信作となった。もう映像は観てもらえただろうか?まだだという人は是非観て、予習をしてから、次のライヴを観に来て欲しい。
savvy?