⬆︎最も神を語る資格のない男。
活断層の上にあり、時季になれば台風にも見舞われる。そんな国で「不謹慎」という言葉を無駄にでしゃばらせてしまうと何もできなくなる。笑いも芸術もスポーツも事あるごとに立ち止まらないといけなくなる。
俺は音楽をやってる人間。こう見えて、災害があるたびに、それなりに、「例えば今、音楽は不謹慎なんだろうか」ってなことを考える。
結論から言えば、音楽をただの娯楽だと捉えている人は不謹慎だと言うと思う。そして、そりゃそういうふうに考えるのは当然だし、それはそれでいいと思う。間違いじゃない。でも、音楽をただの娯楽だと捉えることができない人。音楽抜きには自分と自分の人生を語れない、「音楽に救われた」くらいに思っている人にとっては、音楽の力を知っているという意識があるだけに、不謹慎ではないと言うと思う。口に出して言わないまでも、胸の内では呟いていると思う。で、これまた、間違いじゃない。
他にできることがあるのなら、その都度、状況に合わせたできることをやればいいけど、他にできることがないのなら、他にできることがないんだから、自分にできることの力を信じて、できることを精一杯やればいいと思う。それが不謹慎な事なのかどうかについてはとりあえず、都合良く、神様の判断に委ねて。
もし、人それぞれに能力と役割を与えたのが神様なら、精一杯やってる分には不謹慎だとは言わんでしょう。