始まりはいつも俺

恋愛しかり、音楽活動しかり、俺が人を誘うことはあっても、人が俺を誘うことはない。「誘う」って言うと、なんかアレなので、要するに「申し入れ」ですな。今に始まった話ではなく昔から、俺から人に申し入れることはあっても、人から俺に申し入れてくることはない。

女の人から「付き合ってくれへん?」と言われたのは41年の人生でたった一度だけ。バンドマンから「一緒にやらへん?」と言われたことに至ってはただの一度もない。また、これまで幾つかバンドをやってきたが、解散することになってフリーの身になった時に、他のメンバーにはよそから誘いの声がかかったが、俺には一切かからなかった。

恋愛に関しては、自分から行かねばならないのは仕方のないことだと思っていた。男として自信も売りもないんだから「待つ」という選択肢はない。恥もプライドもなく、黙って特攻魂に火をつけて、ただもう我武者羅に全力でアタックするだけ。でも、音楽活動に関しては違う。音楽人としては自信も売りもあるんだから、果報を寝て待つというのもたまにはアリなんじゃないか?と思うのだが、待てど暮らせど誰も来ず、起こしてもらえず、結局自分で起きて、シャワーを浴びて歯を磨いて、出掛けねばならんのである。

おかしくないか?

たまには俺も「どうしよっかなぁ〜」みたいなことを言ってみたいものである。そして、俺が首を縦に振ることによって歓喜する人の顔を見てみたいものである。


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