ふと思い立って数えてみたところ、現在54あるオリジナル曲のうち、音楽を題材にしたものが13曲もあった。少し角度の違うものも含めるともっとある。
音楽を題材にした曲の中で一番多いのが、音楽を女の人に例えてラブソング仕立てにしたもの。人間の女の人に向けたラブソングにはほとんど出てこない「愛」という言葉がよく出てくる。
本格的に作曲を始めた21、2歳の時に書いて、今でもライブのレパートリーにあがることの多い『妄想狂冥利』からして早くも音楽を題材にしたもので、「誰も理解してくれなくても音楽が理解してくれている」という内容だったし、同時期に書いた『クリスティン』という曲も「音楽に生かされている」という内容だった。『モナリザ』『WHY?』は、駄目になっていく音楽を目の当たりにしながら何の手助けもできない歯痒さを歌ったものだし、『伊丹DABADAで逢いましょう』は「音楽なら音楽らしく、求めてくれる人のいる場所へ」と、俺が俺の音楽の為に書いた応援歌。「目覚めた僕の額にト音記号」というフレーズが気に入っている『ここで待つもの』はストレートにメロディーへの信頼を歌ったものだったし、『香しき日々』は音楽が迎えに来てくれるのを待ち続けているという内容。で、今現在の到達点は『MUSIC IS DEAD』。これまでの紆余曲折があってこその「音楽は死んだ」だと思っている。
音楽を歌う音楽家。と言うと、音楽やってるんだから当たり前じゃないのか?と思う人がいるかもしれないが、それは違う。確かに、音楽をやってる人は多い。でも、音楽を歌ってる人はいない。恋愛を歌っている人はいる。人生を歌っている人はいる。政治的な思想を歌っている人もいる。でも、音楽を歌っている人というのは、しかもそれをメインに持ってきている人というのは、世界中探しても滅多にいないと思う。
我ながらユニークな音楽家だと思う。ユニーク過ぎて誰にも理解されない。構わない。音楽が理解してくれてるから。
【niquely unique(造語)】
あ!
そうだった!
思い出した!
ありがとうございます!
あ、しまった、スペルが消えてしまってる。
【uniquely unique】意味:和田怜士、または和田怜士の音楽
みたいな感覚です。