ビートれいしの時事タックル

国は最大のチャンスを逃したのではなかろうか。「オリンピックを中止します」と言えば、緊急事態宣言なんて比べものにならないくらいの注意喚起、抑止力になっただろうに、オリンピックはやるわ緊急事態宣言は出すわで、「二兎追う者は…」的な訳の分からないことになってしまった。首相は平和の祭典だからとか何とか言ってるけど、一方で人が死んでいくことを思えば戦時中のオリンピックと何ら変わらない状況になってしまった。大体「祭典」って…。今、祭り事はアカンのと違うのか?民間は夏祭りを中止してるぞ。夏祭りだって平和の祭典。例えば盆踊り。今年も踊り子さんたちは踊れない。踊れない踊り子さんたちがTVでアスリートたちの躍動するオリンピックを観ている画って一体何なんだろう。

それから、死者数。数字って曲者だと思う。実感が湧かず、見えてくるものがないのに圧だけがある。以前、たけし師匠が映画について語ったインタビュー記事の中で「刃物と違って、銃で殺すというのは殺しているという実感がない」って言ってたけど、この銃と数字は同じ匂いがする。オリンピックを開催するという銃の発砲があって、人が死んで数字が増える。恐ろしいことに、どこにも実感がなくて、殺す側と殺される側の実体もない。実感がなくて実体もないと言えば…これはこれで、デジタルなるものが人の生活と頭に猛烈な勢いで侵食してきたことの弊害なのかもしれない。今度のワクチンだって、人類が初めて身体に入れるもので遺伝子に作用するってんだから、開発されるまでの異常なスピードを踏まえて見ても、相当にデジタルの匂いがする。

話を本題に戻して…本当は政治的なことを書くのは好きじゃないし、控えたいところだけど、世の中、子供でもわかるくらい…つまり、俺でもわかるくらい破天荒なことになってるから書かずにおれん。一体何なんだこの国は。国民にはあれを我慢しろこれを我慢しろと言いながら、おのれにオリンピックを我慢するつもりは微塵もない。平和のため?アスリートのため?嘘をつけ。お前の見栄のためだろう。以前にも書いたけど、これ、国家だから許されてるだけで、一個人だったらこんなわがままな奴、誰にも相手にされんよ。

ま、実体がないからシバくにシバけんけどね。


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