旅先から<32>

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18時を回り、完全に陽が暮れると、バスに乗って三原へ移動。奥さんの妹さん行きつけの焼鳥屋で夕食をいただくことになった。

写真は、小雨の降る中、三原駅前で催されていた祭りの模様。神楽。侍が四頭の竜を退治し、退治に使った刀を天照大御神に捧げる。

観ながら、何度か泣きそうになった。毎度毎度、どうにかこうにか堪えちゃいるが、最近、極端に涙もろくて嫌になる。


旅先から<31>

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尾道駅前からバスに乗って親戚宅へ戻る。
バスを降りて親戚宅へ向かう途中、古い家の軒先でくつろぐ三匹の猫を見つけた。

あまりに堂々としているので、日暮れとともに猫と化すが、日中は人なんじゃないか?と思った。


旅先から<28>

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この商店街は割と長く、アーケードの途絶える広場のような所を中継地点として、二つに分かれている。神戸の高架下のように、奥へ行けば行くほど暗くなり、人通りが減って、肌寒く寂しい感じになる。その、肌寒く寂しい感じの方の商店街の珈琲屋の前で我々は立ち止まった。

奥さんが「豆買ってくる」と言ったので、私は店の前の喫煙所で待つことにし、煙草に火を付けて、イスに腰掛けた。奥さんが店のドアを開けて、店に入った。そして、ドアが閉まると同時に、突然、商店街全体にかなりデカい音で五輪真弓の「恋人よ」が流れ始めた。あの殺人的に絶望的なピアノの調べが鳴り響き始めたのである。

アカン…これはアカン!アカンやつや!気付いた時には遅く、私の肩は膝のあたりまで落ちていた。

別に失恋をしたわけでもないのに半泣きの私が顔を上げると、真正面、道路を隔てた向こう側に細い石階段があり、その上に人気のない寺が見えた。

怨念の塊のような顔をした巨大な真弓が手招きをしていた。


旅先から<27>

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非常に可愛らしい80歳のお婆さんが一人で営むかまぼこ屋さん。初日にも立ち寄った。

ショーケースに並ぶかまぼこの数を見ていただきたい。そう、笑ってしまうくらいちょっとしかない。でも、めちゃくちゃ美味い。中でも、玉子の「爆弾」が美味い。

奥さん「爆弾、人気あるでしょう?」
お婆さん「人気ない!」
奥さん「でも、めちゃくちゃ美味いよ」
お婆さん「美味しくない!」

自分の店の商品を「美味しくない」と笑顔で言い切るお婆さんこそが爆弾だと思った。


旅先から<26>

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商店街をちょいと脇道に逸れる。

観光地ではあるが、そこに住む人たちの生活臭にフタをして、そのフタの上に作られたような観光地ではない。

商店街が死ぬほど好きなので、いろんな商店街を見てきたが、路地の魅力について言えば、例えば天神橋筋商店街なんて、尾道商店街の足下にも及ばない。


旅先から<25>

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午後から奥さんと二人、再び尾道駅前商店街を攻める。

一際目を引いたのが、この店。かつては銭湯だったが、改造して、今はカフェ&雑貨屋となっている。

古い建物が、京都のように取って付けたような感じではなく、今の人の生活に密着して、無理なく自然に残っている。


旅先から<24>

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四日目の朝。庭に大きなカマキリが現れた。私の奥さんが唯一好きな虫、それがカマキリである。しきりに「カマキリは森のギャングやでぇ!」と言って喜んでいる。

蝶が好きな私と、カマキリが好きな奥さん。本来、逆のような気もするが、私は「蝶々が好き!」とか抜かす女はあまり好きではない。


旅先から[23]

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「なあ〜、ラーメンってどうやって食べんの〜」とか言ってるわけではない。

初めて食べる尾道ラーメンの味は、私的には「めちゃくちゃ美味い塩ラーメン」といった感じだった。薄味で、非常にあっさりとしているが、全くもって飽きが来ず、気がついたら完食していたーという感じ。大阪梅田の揚子江ラーメンに近い。私たち(私と奥さんと奥さんの妹さん)の後ろでラーメンを食べていた人が、食べ終わるや「おいし過ぎる!」と唸っていたが、全くもって異論はない。

ラーメン100点。
食レポ8点。