結婚したら音楽なんてできませんよ。現実問題、絶対にできませんよ。いや、百歩譲って、できるといたしましょう。嫁が非常に理解のある人であると仮定してね。でも、ポテンシャルがウッダウダになりますよ。「やらせてもらってる」という意識が、ポテンシャルだけではなく、声や腕や想像力をウッダウダにしますよ。だから、特にロックバンドなんて問答無用!絶対にできませんよ。「やらせてもらってる」などと思ってる奴のロックンロールなんて、ふにゃっふにゃのウッダウダですよ。
ただ、嫁に一切文句を言わせないくらいに稼ぎが良いのなら、話は別です。口論になった時に、堂々と、「出ていきやがれ馬鹿野郎!」と言えるくらい稼ぎが良いのなら、結婚も決して悪かないし、結婚した上で、ロックバンドをやることも全然可能です。
金がないのなら、夢しかないでしょう。でも、女性が男の夢を理解してくれるのは、恋熱に浮かされてる間だけの話なので、もしあなたに彼女がいるのなら、夢はなるべく早い内に叶えた方が身のためですよ。
夢が夢のままで終わったら、いや、自分自身は「終わった」なんて微塵も思ってなくても、あなたの彼女が「終わった」と判断したなら、その時点からあなたは裏切り者として生きねばならんのですよ。「あの時の私を返せ!」なんて言われて。
基本的に、結婚生活と夢は、水と油の関係にあります。それでもなお、水と油を中和させたいとお考えなら…金ですね。とにかく、金を稼ぐことです。
金を稼ぐために働いて、働きに働いて、で、あれ!?自分の時間全然ないやん!って気付いた時にはもう手遅れで、48歳くらいになってます。
もしそうなったら、年俸交渉に行くプロ野球選手のようにセカンドバックを小脇に抱えて、場末のスナックの断じて美しくはない、売れない娼婦みたいなママに入れ込んじゃってください。
それはそれで、カッコ悪くはない―ということにしといてあげます。
クールである必要はない。ただ、賢明であれ!バンドマン!
夢を持って、諦めない間がチャンスも可能性もあると信じてます。可能性も信じられ無いのは、淋しいくせつない。