忘却願望

どうもライヴをやる気がせん。というのも、ライヴの前に、皆にどうしても聴かせたいと思えるような新曲が書きたいからである。

ロックしか聴いてこなかった。でも、ロックの範疇で、ありとあらゆるものを聴いてきた。「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く」などと言うほど日本が狭くはないように、ロックという音楽も思っている以上に多種多様で、広大な世界なのである。だから、そう、俺はなにも、ビートルズやオアシスだけを聴いてきたわけではない。が、ギターを抱えて曲を書こうとするとどうしてもメロディーがビートルズやオアシスのいる方に寄っていってしまう。しかしながら、俺が今作りたいのはビートルズでもオアシスでもないもの。なんとしても、記念すべき50曲目のオリジナルで新境地を開きたい。

ビートルズを忘れてみたい。オアシスを忘れてみたい。しかし人間は、「忘れる」ということを思うがままにコントロール、チョイスできるようにはできていないし、忘れたことを忘れてしまっては取り返しがつかないので、「忘れたフリ」で何とかするしかないのである。

 


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