音レポの匠たち

テレビを見ていたらある芸人がラーメンの食レポに挑戦しており、一口食べて「熱っ!」と言って、皆から「熱さはええから味を教えてくれ!」とツッコミを入れられていたのだが、俺も自分の音楽について、熱さだけではなく味を教えて欲しいと常日頃思っている。俺の音楽はみんなにどう聞こえてるんだろう。

俺の音楽について、感想を述べてくれる人はほとんどいない。でも、過去にごく僅かながら述べてくれた人たちがいて、それはどれもすごく参考になり、嬉しい言葉だったのでここに紹介する。

日本語に英語のニュアンスを感じる−中原真司(カミナリボルト)

確か、俺のライヴを初めて観た後、話しかけてきてくれた時に言ってくれた言葉だったと思う。「日本語の発音を崩さずに英語っぽく響かせる」というのは、歌詞を書く時に何より意識している事なので、「気付いてくれる人が現れた!」と思って感動した。中原さんはこの次のライヴにも、豪雨の中、顔を出してくれた。大勢の出演者がいる中、俺を観に来てくれたのは中原さんだけだった。

なぜ誰も君が強烈なメロディーメーカーだということに気が付かないんだろう–バニーマツモロ

「檸檬」の動画をアップした時にバニーさんからもらった言葉の贈り物。「音楽=メロディー」くらいに思っている。何よりもメロディーを大切にしている。なのに誰もメロディーについて評価してくれない。腹わたが煮え繰り返るほど悔しい思いをしてきた俺にとってはまさに青天の霹靂のような言葉だった。

ギターはニルヴァーナっぽいのにメロディーはポップ–某ベーシスト

大阪のライヴハウスに出た時に当たったバンドのベーシストに言われた言葉。おそらく「綺麗な動物」という曲についてのコメントだと思うのだが、的を得た言葉で感心した。「ギターは攻撃的だけどメロディーはポップ」というのは、俺の音楽全般に言える事なんじゃないか?とすら思う。

ギターと歌だけなのにベースやドラムの音が聞こえる。それはきっと君にベースやドラムの音が聞こえているからだろう−宿野隆(伊丹DABADA店長)

マスターは率直な物言いをする人で、初めて俺の音楽を聴いた時の感想は「よくわからない」だった。でも今や、俺の音楽にとって欠かせない理解者の一人。俺はずっと、過小評価に泣かされてきた。とりわけ、ライヴハウスやライヴバーといった、店からの評価の低さに泣かされてきた。だから、マスターのこの言葉は痛烈に胸に突き刺さって、気付いたら涙を流してしまっていた。

uniquely unique–カッシー(ボーカルグループぱある)

「強烈なオリジナリティ」みたいな意味らしく、とても面白い言葉だと思っていて、いつか自分の音源に帯を付けるとしたら、キャッチフレーズ的にこの言葉を載せたいと思っている。

グラムロックだ–寺西建二

違うと思う。


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