ビートれいしの時事タックル

これまでにも何度か書いたように、俺は「ゆるく」という言葉が大嫌いだ。吐き気がする。たまにライブのMCで「ゆるくやってます」とか言う奴がいるけど、これを言ってしまった時点で彼は0点。爆発的にイラッときて、店を出て、灰皿のある場所へ行って頭を冷やす。

物事は常にやるかやらんかの二択だ。やるでもなくやらんでもない「ゆるく」などというたわけた選択肢はない。「ゆるく」などと言ってる奴に成し遂げられることなんて何一つない。成功も失敗もないんだからやらんのと一緒だ。

昨今、ゆるい国民に選ばれたゆるい人たちの一挙手一投足が目に余る。世の中がゆるい間は良いが、いざこういうことになるともう徹底的に駄目。俺にも…いや、子供にもわかるくらい駄目。やるでもなくやらんでもない、いつもののらりくらりが通用せず、何かせねばと慌てて打った手が海外からの失笑を買い占めたマスク2枚配布。馬鹿過ぎて痛い。最近の話だと、妊婦さんたちの為に特別にマスクを配布したは良いが不良品が続出。検品にかかる費用が8億円。もはや痛過ぎて何も感じない。

「検討します」と言って石橋を叩き倒しているうちに時間が流れて、やることなすこと後手後手に回っている。満を持して…みたいなことを言ってる場合か。何もかも遅過ぎる。マスクなんて、市場に出回り始めてからようやく届き始めた(俺のところにはまだ届いていない)。10万円給付だってようやく手続きが始まった。遅い。

あなたの周りにも「ゆるく」が口癖の奴がいたら気をつけた方が良い。そいつは何もせんぞ。したとしても執拗に失敗を恐れた腰の引け切った動きだから、形になるまでに異常に時間がかかる。時間がかかっても形になればまだ良いが、散々待たされた上に形にならなかった…というオチもそいつにとっては日常茶飯事。待たせた事に罪悪感なんて微塵も感じない。でも、それでもなお、そいつは「いい人」と呼ばれ続ける。いい人というのは、要するに当たり障りのない人。やるやらんだけではなく、好き嫌いすらはっきり言わないという姿勢を、時に人の期待を裏切ったり、人との約束を破ったりしても維持し続ける。で、それを皆、気持ち悪いくらいあっさり許してしまう。政治の世界も同じだろう。どうせ何も変わらない。今回、これだけグズグズでも、何も変わらないと思う。

大阪の府知事がものすごい勢いで支持されている。理由は「はっきりした物言いをする」から。つまり、「ゆるくない」から。だから、俺は好きだ。ああいう人。政府のやり方を評する時に「ポンコツ」という言葉のチョイスをするし、橋は渡るものであって叩いて遊ぶものではないことをよく知っているように思う。でも、周りの人たちが口を揃えて好きだと言っているのを聞くと腑に落ちないものがある。ホンマはああいう人のことが一番嫌いなんとちゃうんか?と思う。今だけ都合の良いこと言ってんじゃねえよ…と思ってしまう。

諸悪の根源はいつも「いい人」の間違った定義にある。


2件のコメント

  1. このコーナーは個人的に定的期にお願いしたいです。
    爽快、痛快でかつ辛辣で非常によいです。
    勉強にもなる、わたしには。

    大阪府知事のファンの8割は便乗系でしょうね。
    あ、いや政治のことは何も知らないんですが、、、
    失言でもしたら、さーーーと引いていくのではないかな。

    夏の苦手な怜士さん、、、
    水面下で何考えてるのでしょう、、、(笑)

    1. ビートれいし、3年ぶり3度目の登場です。

      毒舌キャラ「ビートれいし」。僕自身気に入ってるので、そう言ってもらえると有り難いです。

      誰かを、何かを、メッタメタに斬りたくなったら、また登場させますね。

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