昔、ニルヴァーナが出てきて、グランジ旋風が巻き起こった時、グランジバンドに紛れて素晴らしいメロディーを聴かせるギターポップバンドやパワーポップバンドがいっぱい出てきた。
ティーンエイジ・ファンクラブ、ザ・ポウジーズ、ウィーザー、レッドクロス、アージ・オーヴァーキル、レモンヘッズ…今でも好きでよく聴いてるバンドがいっぱい出てきたんだけど、その中で一つ、ジャケ買いでホームラン。誰も知らないけど大好きになったバンドがあって、それがこのスーパードラッグ(あの頃は、スーパーデラックスやら、スーパースナッズやら、スーパーナチュラルズやら、スーパーグラスやら、スーパーチャンクやら、頭に「スーパー」の付くバンドがやたらと多かった。当時、友人とバンドを組むことになり、「バンド名なんやけど、『スーパー関西』はどう?」と言ったら却下された覚えがある)。
20年前、中古CD屋で、女の人が鏡を覗き込んでいる綺麗なジャケットが目に止まって手に取った。裏返して裏ジャケを見たらマッシュルームカットの奴がリッケンバッカーを弾いている。「!」即買い。店の前のレンガでできた花壇に腰掛けて、CDウォークマンにCDをぶち込んで再生ボタンを押したら1曲目からホームラン。2曲目も3曲目もホームラン。4曲目のこの「サックド・アウト」に至っては場外満塁ホームランだった。
スーパードラッグ。YouTubeでカタカナ検索しても見つからなかったのだが、アルファベット検索したら見つかった。今まで映像を見たことがなかったから感動した。やっぱり最高だ。
まあ、見ておくんなはれ。聴いておくんなはれ。恐ろしくパンチの効いた、初期ビートルズのええとこどりのようなメロディーとガチャガチャしたバンドサウンド。俺はホント、こういうのに目がねぇんだ。
それにつけてもヴォーカルのジョン・デイヴィス。名前こそジョンだけど、顔も動きもポール・マッカートニーそっくりだ(笑)