旅先から①

親戚が居ることもあり、広島は尾道へやって来た。 「旅行をしろ。旅行を」と親父がよく言っていたが、「ちょっと伊丹を離れてみたいな」と考え始めた時、親父の言葉の意味をちょっとだけ理解できたような気がした。 それにしてもラーメ...

かつて噴水の中心から

例えば、昔より良い曲が書けるようになったが、昔ほど面白い曲が書けなくなった。 それなりに、自分なりに、社会的にしっかりした人間になろうと努力する中で、自分の中、散らかっていたからこそ面白かったものを、無理矢理に、中途半端...

ハロウィンの女王

「自分は自分、他人(ひと)は他人」という確固たる姿勢について、信念について、微塵もブレない自我について、本当は他人に影響されやすく、へこみやすく、自我の弱い私には、常に身近に参考となる人が必要で…親父は死んでしまったけれ...

男の目 女の目

不思議な話ではあるが、男で、この人のことを「嫌いだ」と言い切れる人とは友達になれないと思う。 男は皆、この人のことが好きなはず。少なくとも、嫌いではないはずだ。 男の目には悲哀のようなものが見てとれるが、女の目にはただ下...