水仙

「何の為の、誰の為の芸術なんだろう。」答えを求めるでもなく黙念と考えながら、病院までの路を急いだ。 時間に余裕を持って家を出たはずが、遅れかねなかった。 待合室には、私の他にもう一人、若い女性がいて、私のものとは比べ物に...

沈黙の決壊

先程から、「情熱の維持」という言葉が頭の中を駆け巡っていて、ややもすると、「情熱の意地」と化しそうな勢いである。 もの作りたる者、作品の輝きで魅せたい、唸らせたいと思うのは当然のことだけれども、それとは別に、もしくはそれ...

早朝立ち往生

・情熱を維持する為には、並大抵ではない努力が要る。歳を重ねれば重ねるほど、より努力しなければならなくなる。もし、この努力を怠れば、たちまち人生はただの苦痛になる。銅が酸化する時の速度で、苦痛になる。だらだら続く、道になる...

美輪明宏

美輪明宏って、結構好きだった。が、「音楽を駄目にしたのはロックです。」という発言を聞いてから、どうでもよくなった。 決して、嫌いになったわけではない。どうでもよくなった。 あの人の生き方は、ロックだと思うし、はっきり言っ...

内なる議論

阿仁真梨「『常軌』って、一体、何ですか?」 新田茘枝「さあ…。さっぱりわからん。」 阿仁真梨「『常軌』を逸したらどうなるの?」 新田茘枝「たぶん…あくまでもたぶんやけど、俺とアンタみたいになるんとちゃうか?」 阿仁真梨「...

手ぶらでゴー

まったくもって迷惑な話、いつの間にやら伝染された俗世間一般の考え方というものに干渉されて、ちっとも前へ進めない。 ここらで一発、事前に考える、計画を立てるということの一切を止めてしまわねばならん。計画を立てて、計画通りに...

例外の花

昨日は久々に、梅田へ行ってきた。 異常に道行く人々の顔が気になって、さりげなく凝視しつつ歩いておったのだが、まあ美男美女というのがいない。以前はもっともっといたような気がするんだけれども、どいつもこいつもガッタガタ、惨澹...