DREAM OF LOVE

愛読者の皆さんの中にも、私と同じように、結婚もしておらず、彼氏や彼女もいないという完全にフリーな方の一人や二人はおられることと思う。そして、恋愛に対して夢の一つや二つは持っておられることと思う。今度誰かと付き合うことになったら是非ともやってみたいこと、是非とも行ってみたい場所―という「夢」が、無いことはないだろうと思う。

私には、ある。そして、この夢は、学生時代から現在に至るまで、一度として叶ったことがない。
私の夢。それは―

「嫉妬」である。私は、死ぬまでに、一度と言わず二度三度、嫉妬ということをされてみたいのである。
或る友人の話によると、嫉妬は避けて通るべきもので、決して憧れるものではない、「めっちゃキツいで」とのことだが、いやいやいやいや、そんなことはないだろう。嫉妬されるというのは、きっと、よだれが出るくらい素晴らしい感じなのだろう。

だって、深き愛情がゆえの嫉妬でございましょ?愛情がなかったら、嫉妬なんてしないんでございましょ?ということはつまり、愛されているということの証なんでございましょ?何がどうキツいんだかさっぱりわからん。

というわけで、私は、誰が何と言おうと、嫉妬されてみたいのである。嫉妬するのはまっぴらごめんだが、嫉妬されてみたいのである。自分がまっぴらごめんなことを、他人に要求するなんてのはまことにもって極道な話ではあるが、そこは夢、夢は夢、夢なんだからしょうがないのである。


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