言葉にならない音

ビートルズが何故好きなのかを理論立ててハッキリと言えないように、私は、私が好きになった人のことについて、何故好きになったのかを、理論立ててハッキリとは言えない。

「言葉にならない」―私の大嫌いな桑田佳祐と小田和正がよく口にする台詞だが、私は死んでも、「言葉にならない」なんて言葉は歌わない。
お前らはそれでも音楽家か!と思う。お前らにとって、何のための音楽なんだ?と。

言葉にならない感情は、歌ではなく、音で表現する。ノイズで表現する。言葉にならない感情に限っては、徹底的に音で、ノイズで表現する。そこにメロディはいらない。メロディは言葉だから、言葉にならない感情を表現する場合には、音で、ノイズで表現する。メロディを奏でている間は、まだ冷静なんだと思う。そんな恋は実らない。言葉にならない感情というのは、言うなれば「あ゛ーーーーーーーーーーーー!!」だ。メロディの入る余地なんてない。

ただ、もし、メロディをノイズとして聴かせることができたら、言葉にならない感情の表現として、それ以上のものはないと思う。


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