「やっぱりあれ?唐揚げは塩コショウつけて食べるん?」
「ううん。何もつけへんよ」
「あ、作る時に衣にしっかり味付けるんやね」
「そう」
「そっかあ」
「そういえば昔、唐揚げにマヨネーズつけて食べるのが流行ったね。知ってる?あ、そうそう、学食の唐揚げって案外美味しいんよ」
「へえ〜、そうなんや」
以上の会話を近所の川の堤防を歩きながらして、それぞれに帰宅して、それから、それ唐、帰宅後、携帯が鳴って、携帯に出て、その会話の中で大笑いしたのが以下の言葉なのである。
「私な、昔からな、「カラオケ」が「カラアゲ」に見えんねん」
気持ち、わかる。なにしろ私は、幼稚園児の時、これはネタでも何でもなく完全なる実話なのだが、コロッケが好きで好きで好き過ぎて、家の近所にあった『スナック明美』の「スナック」を素で「コロッケ」と読み、市バスの「ワンマン」を素で「コロッケ」と読んで、両親を死ぬほど笑わせておきながら、なぜ笑われてるんだかさっぱりわからず、キョトンとしていたような人間なんだから。