羽根が生えた

最近気付いた最大の事柄は、私という人間が、相当に「天然」であるという事実で、これには本当に驚いている。

「どうも最近、すっとこどっこいが過ぎるなあ俺」と思っていて、でも私は、自分のことを天然だなんて思ったことがないから、「天然」という言葉自体が浮かばず、自分のすっとこどっこいっぷりに違和感だけが残って、「こんなはずではない」などと言って、上手く消化できないでいたのだが、昨日、私という人間を一言で言い表す必要に迫られて、考えた結果、ものの2秒で浮かんだ言葉が「天然」だったのである。どうりで最近、不意に笑いをとれるようになったなあと思ったら、そういうことだったのである。

私は一体いつから天然なんだろう。ひょっとしたら、昔から相当に天然で、私だけがそれに気付いてこなかったのだろうか。
私には、私の旧友たちが私に対して、「天然」というイメージを抱いているとは思えないのだが、ひょっとしたらこの読み自体が、相当にすっとこどっこいなのだろうか。

良くも悪くも、私は、私という人間は「思考の人」だと思っていた。天然の真逆をいく人間だと思っていたのだが、そこはやはり「稚性の人」。稚性に基づいた思考の連続によって天然の真逆の真逆をいったら天然だったというのがどうやら正解らしい。

天然―悪くない。っていうか、「思考の人」ではないことが判明して、35年目にして肩の荷が下りた感じだ。今後は天然らしく、軽快に生きていこうと思う。

なんだかまるで、背中に羽根が生えたような気分だ。


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