鰻屋〜嗅ぐな!食え!〜

昔から疑問に思っていたのだが、好きな人に好きと言えないような臆病者に限って、他人の恋愛を詮索したがるのは何故なのだろうか。

他人の恋愛を嗅いで我がの飢えをしのぐ―金があるにも関わらず、鰻屋の前に鼻をクンクンさせて突っ立って、匂いだけで腹を満たそうとしている病的な節約家が、今日も空腹感を誤魔化せたと言って喜んでいる。

我がの空腹感に、飢餓感に、ちゃんと向き合おうとしないから、いつまで経っても、好きな人に好きと言えない。

霞を食ってヘラヘラ笑ってられるのは仙人だけで、普通の人間が仙人と同じことをしておったのでは3日と身体がもたん。と、私は思うのだが、もし、私のこの認識に異論があり、「自分、は、霞、食って、生きて、いける。」と何故かたどたどしくおっしゃる方がおられるのであれば、その方は、私をシバくなり焼くなり刺すなり沈めるなりする前に、是非とも鰻屋のオヤジに匂い代を支払いに行っていただきたいものである。

たまに、私が鰻屋のオヤジだったりする。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。