芸術をオシャレなものだと思っているような人たちが取って付けたようにオシャレな格好をしているのを見るにつけ笑ってしまいそうになる。
芸術を「アート」などと呼ぶことで、手を汚さずに(何も創らずに)秋刀魚から内臓を取り除くような真似をして、内臓を食わずして「やっぱり、魚は秋刀魚よね」とか言ってる。
芸術って本来、視覚的に言えばグロテスクで、味覚的に言えば苦いもの。「オシャレ」の真逆を行くものだと思う。
確かに、芸術がオシャレに見えることもある。でもそれは、そこに、グロテスクな部分を覆い隠そうとする意図や、苦い部分を包み隠そうとする意図が、創り手の無意識の内にあるからであって、包装の艶やかさにばかり目を奪われて内容物に考えが及ばないというのでは、関西スーパーで買ったものをイカリスーパーの紙袋に入れて持ち歩いているオバハン連中のことを笑えないと思う。