伊丹の某楽器店。月下美人を3度目の修理に出したついでに試奏。
ギブソンや
ああギブソンや
ギブソンや
最近はもう、楽器屋に行ってもギブソンのギターにしか興味がないのだが、やっぱり素晴らしい。
乾いた木の音。乾いた木を、水を弾くまで磨きあげたノコギリでギコギコ切っているかのような音と振動が身体の芯に触れてくる。自分の中の何かを切っているような感じーと言っても過言ではない。そのくらい、気持ち良い。
そういえば、最近、「bootleg」のレコーディングを通して気付いた事がある。それは、私は本当にアナログな音が好きだということだ。昔から好きだったけど、今度ばかりはガッツリ気付いた。この気付きは今後、音楽をやっていく上で大きい。
「で、あなたにとってアナログとは?」
私にとってアナログとは、つまり、定規を使わずに引く線のことであり、光を反射させずに吸収させようとすることであり、プロが金属バットを使わない理由について考えることであり、商店街にコンビニは要らないと感じることであり、世の中を数字ではなく言葉で捉えていきたいと願うことであり、タバコを「煙草」と書く時に感じる自惚れ感のことであり、「廊下は走らない!」と叫ぶことであり、考え事は散歩をしながらに限るということを知っていることであり、「高速で行く?下道でいく?」と訊かれた際に迷わず「下道」と答えることです。
「…何だかよくわかりませんね」
アナログや
ああアナログや
アナログや