それでも食らいます

ライヴのたびに喋らなくなり、ついに前回のライヴでは一言も喋らなかった私。

理由は簡単。持ち時間が30分しかないのに、曲間でつまらないトークを弾ませているヒマなんてないからである。遠路はるばる観に来てくれた人たちのためにも、意地でも、7曲やりたい。悠長に喋ってる余裕なんてどこにもない。

というわけで、今後も私は喋らないつもりなのだが、ここでひとつだけ喋っておきたいことがある。物販席についてである。

どのライヴハウスにもCD等を販売する物販席がある。私がホームとしている扇町パラダイスだと、会場の後ろの方に長机があって、それが物販席となっている。

私は、ライヴのたびに全作品を物販席に並べている。が、意外とそれに気付いていない人が多い。だからこそ、ライヴ中に「後ろに物販があるんで」くらいのことは喋るべきで、実際、前々回のライヴまでは喋っていたのだが、全力で歌って、ギター掻き鳴らして、完全にあちら側の世界に行っちゃってる最中に物販の話をするというのは、急に、手の平を返したようにこちら側の世界に引き返してきた…みたいなことになって間抜けなので、前回のライヴから喋らないことにした。

物販席があり、私の作品が並んでいる。並んではいるが、ライヴを終えた私が物販席に座っているかというとそうではない。だって、嫌だろう。ついさっきまで「ロックンロール!」などと叫んでいた奴が、こぢんまりとパイプ椅子に腰掛けて、札束ならまだしも、硬貨のやり取りなんかしてたら。だから、私は、物販席にはいない。

じゃ、どうやって私の作品を買えばいいのか。答えは簡単。とりあえず、万引きしてくれたらいいのである。ライヴハウスの人は、万引きしているところを目撃したとて何も言わないから気にすることはない。とりあえず万引きしておいて、後で、もしくは後日、「これでも食らえ!」と言って、私のポケットにお金を捩じ込んでくれればいい。

こんな調子でよく70枚も売れたものである。


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