中学3年の時、恋愛花盛りだった。
友達も私も、こぞって「告白」ということをしていた。恋愛相談をして、されて―そんな、加藤ひさし(コレクターズ)的に言うところの「恋の季節」だった。
あの時、私は、「俺らの脳みそってどこにあるか知ってる?タマキンにあんねんで」と言っていた。本当にそう言っていた。だって、事実だろう。私はきっと、どこか、冷めていた。少なくとも、いかに燃え上がっていようとも、「真相を踏まえていたい」という頭はあったように思う。
恋愛観―ずっとタマキンにあれば良かったのに。
恋愛観―いつの間にやらちゃんと頭蓋骨に収まってやがって、その時点から、恋愛が、重くなった。
精神年齢は、良きにつけ悪しきにつけ、どう考えても16で止まってるのに、恋愛観だけがいっちょまえに伊丹市立タマキン中学校を卒業して、(有)頭蓋骨に就職しやがった。
迷惑な話だ。