グレープバイーン

と或る病院にて、いつ終わるとも知れない順番待ちをしていた。 目の前を颯爽と通り過ぎていくジャージ姿のオヤジのズボンにこんなプリントがしてあった。 『Don´t Stop!Don´t Start!』 一瞬、緊張の糸が切れて...

ハグ

単純な言葉を単純に理解できたり、素直な言葉を素直に理解できたりすることが、「優しさ」の最たるものだと思う。 「優しさ」って、複雑に考えれば考えるほどに、言葉を盛れば盛るほどに、ゲスっぽくなる。 「優しさ」に妙な頭の良さは...

南野紅茶

俗人いわく、「死の反対は生である」しかしながら、私に言わせれば、「死の反対は恋である」なのである。 俗人の言葉と私の言葉を掛け合わせると、「生とはすなわち恋である」ということになるが、私はこの掛け合わせに微塵の異論もない...

希望への変革

どうせ金かかるし、どうせ身体に悪いし、どうせやめられないのなら…と一念発起。煙草を、自分の本当に好きなものに変えることにした。 「ホープライトを1カートンください。」 長年想いを寄せていた女子に想いを打ち明けた瞬間に味わ...

くんろ飴

負ける気満々でパチンコ屋に行く奴なんていないだろう。どうせ行くのなら、勝って儲けた金の使い道をホクホク顔で考えつつ歩きたいものである。 病院は―治療するために行くものであって、死ぬために行くものではない。 死ぬこと前提で...

耀け臆病者

昔、「臆病って悪いことじゃない。人一倍想像力があるってことだ。」と親父が言ったのを覚えている。 臆病な人は優しい。臆病な人に限って優しい―と、私は思っている。でも、「自分は臆病だ。」という自覚ゆえに、「自分は臆病だ。」と...

黒蛇の歌

白と黒。 光と影。 水と血。 鳥と蛇。 説教と呪文。 天使と悪魔。 ―どちらがよりエロいか。黒、影、血、蛇、呪文、悪魔…そりゃ後者に決まってるだろう。 私は今まで、それこそ数え切れないほどのロックアルバムを聴いてきたが、...

「愉快」はいらない

私は、「楽しけりゃいいんだ。」などと言って音楽をやったことなんて一度もない。同様に、「楽しけりゃいいんだ。」などと言って恋愛をしたこともない。 何故か? 要するに、「楽しけりゃいいんだ。」では、全っ然楽しくないからである...