Fragile

子供の頃、外で遊んでいて、膝などを擦りむいて家に帰ったら、母親が、「おっ、男の勲章やな!」と言って笑った。 人生、たった一度きりだから、「こわれもの」として取り扱うのか、それとも、たった一度きりだからこそ、一つでも多くの...

『女の決闘』より/太宰治

人は、念々と動く心の像すべてを真実と見做してはいけません。自分のものでも無い、或る卑しい想念を、自分の生まれつきの本性の如く誤って思い込み、悶々している気弱い人が、ずいぶん多い様子であります。 時々刻々、美醜さまざまの想...

照れ隠せ!

「笑い。これは、強い。文化の果ての、花火である。理想も、思索も、数字も、一切の教養の極地は、所詮、抱腹絶倒の大笑いに終わる。」 これは、『人間失格』のイメージしか無い人には信じ難いかもしれないが、太宰治の言葉である。彼は...

タルチョ

サイコロ型の箱に入った、500ml入り麦焼酎で、名前を『タルチョ』といいます。関西スーパー価格で、580円です。先日、僅かながら、臨時収入があったので、思い切って買ってみました。 しかしまあ、何て可愛いらしいんだろう。 ...

猛毒

たまに、男が皆、オカマに見える時がある。 たまに、女が皆、金の亡者に見える時がある。 香水が、悪臭を薄めて作られるように、猛毒も、薄めれば良薬となる場合がある。

十人十

♪十人十色…もはや迷信なんじゃない?今や迷信なんじゃない? これは、私が大昔に書いた曲、『紅い糸〜魚眼レンズの星の住人』の中の一節である。 十人十色…本当に、この言葉を心から信じて生きていけたなら、どんなに楽しいだろうと...

小さな奇跡

実は随分前から気になっていたのである。 うちの近所に幼稚園があって、その正面に、いつ見ても干からびているドブがあって、そうやって常に干からびているがゆえに、ドブの泥は完全に凝固して、鉄分の関係かなんか知らんが鮮やかな柿色...

畏怖と味方論

「怖い」というのは、逆に言えば、味方にすれば、これほど頼りになるものもないということだ。 が、いざ味方にしてみると、味方になった瞬間から、どういうわけだかそいつに、以前の強さが全く見受けられなくなる、というのも事実だ。