散歩中、この公園の前を通りかかった時にふと、今自分はこんな感じだなあ…と思った。
晴天。そう、決して悪くはない。悪くはないが、子供の為に設けられた空間に子供が居ないという違和感。
ブランコが虚無。
滑り台が虚無。
ベンチの脇にどっかの大人が打ち捨てていった服が虚無。
総じて、晴天が虚無。
我ながら、気分転換が下手過ぎてウンザリする今日この頃。
誰が何と言おうが、グリーン・デイの最高傑作はこれ。2000年発表の「ウォーニング」だ。
捨て曲ナシ。どの曲もメロディーにパンチがあって、アレンジ的にバラエティに富んでおり、1曲目「warning」で掴まれたら、後はもう飽きることなく最後までダアーッと聴ける。特に10曲目「waiting」と、アルバムの最後を飾るバラード、12曲目の「macy’s day parade」はアホほど素晴らしい。元気が出るのに泣ける。
音の方も、ギターの歪みを絶妙に抑えてあって、グリーン・デイ史上最高に抜けが良くて気持ちいい。「パンクの名盤」であるのはもちろんのこと、「パワーポップの名盤」でもあり「ロックの名盤」だ。ま、なにせ、私の中の「死んだらあの世へ持っていく10枚」から一度も漏れたことのない一枚なんだから、間違いない。
もし良かったら…いや、何が何でも聴いてみて欲しい…いや、聴け!
嗚呼、介護職。
働く施設は変わっても、変わることのない数字ー95%。
夜勤中、カップラーメンに湯を注いだ直後に、カップラーメンの側を10分以上に渡って離れねばならない事態が起こる確率ー95%。
夜勤中に食するラーメンの麺が、5年風呂に入っていないアナーキーなジャマイカ人の髪の毛みたいになる可能性ー95%。
老人が、その類稀なる動物的勘にモノを言わせて介護士に食らわせる共謀というか、陰謀というか、陰毛というか…。
人は派手にキレる。私は地味にキレている。
人はキレた時、熱くなって、顔面を紅潮させる。身振り手振りも大きい。一方、私はキレた時、背筋に雷のような寒気が走って、顔がたぶん、青白くなっている。そして、身体は完全にフリーズしてしまっている。
人は、自分が怒っていることを周りにアピールする。私は、自分の怒っている姿ほどみっともないものはないと思っているので、アピールするどころか、ヘラヘラ笑って自分の怒りをなかったことにしている。
人が無駄に派手派手しく怒っているのを見るにつけ「お前は孔雀か」と思い、イラッときて、イラッときた瞬間に背筋に雷のような寒気が走って、「自爆」の二文字が頭をよぎって、青白くなった顔でヘラヘラ笑っている私ほど気持ちの悪い人間もいないと思う。
まあ、ギャアギャアうるさいばかりでいっこうに飛べない孔雀よりは随分マシだと自負してはいるけれども。
意外と誰もこの人の格好良さに気付いていない。
77歳にして現役バリバリ。誰もこの人のことを過去の人とか、古い芸人とかいうふうには思っていないだろう。今だに余裕でゴールデンタイムの番組の司会がはれる脅威の77歳なのである。
ただ若々しいだけじゃない。毒があって、怖さがある。そして、ちょっとしたコメントのキレに覗く脳細胞の鮮度の高さは、例えばあのダウンタウンを相手に喋ったとて一歩も引くところがないことからも容易に察することができるし、また昨今では、俳優としても円熟期を迎えて、歳を重ねれば重ねるほどに磨きがかっていくその唯一無二の個性は、私のような若輩者がわざわざ語るまでもなく、日本人なら性別年齢を問わず誰もが知るところである。
相当なキャリアがあり、実績があるにも関わらず、過去に妙な愛着を抱かず、ただひたすらに「今」を見つめる鋭い眼光ーそれが伊東四朗という男の格好良さであり、もう少し大々的に取り上げられて然るべき「男の生き様」だと思う。