ラブレター

こんなことを言うと意外に思われるかもしれないが、私は、「祈り」というものは、基本的に、神様にちゃんと届いて、叶えてもらえるものだと思っている。ただ、叶う祈りと叶わない祈りというものがあって、叶う祈りというものは、自分でも明確に意識できていない、意識上に浮かび上がってこない、言葉に置き換えるということに無縁な、心の奥底の奥底の奥底の奥底に、無意識にではあるが真摯で誠実で切実な想いがあった場合に、これを「祈り」と呼んでも差し支えないのであれば、この祈りは必ず叶うと思っている。一方、叶わない祈りというのは、単純に、叶う祈りの逆で、意識的で、言葉に置き換えることのできるものだと思っている。そして、祈りというものは、たとえ叶う祈りであっても、ある程度の時間差があって初めて叶うものだと思っている。これは手紙のやり取りと全く同じ理屈で、手紙を書き、投函してから相手に届くまでに多少の時間がかかり、相手が手紙を受け取って、読んで、返事を書いて、投函して、それからまた自分の手元に届くまでに多少の時間がかかるというのと、全く同じ理屈だと思っている。あと、叶う祈りの母体である「無意識」を育む
のは、日々の意識的な思考や、思想や、行動だと思っている。


言葉の湿度

本日、伊丹最北端は雨降りで、さらに温度がグッと下がって、かなり寒い。言葉が湿って、跳ねない。

念を、天神橋筋商店街に送る。きっとあちらも雨降りで、こちら伊丹最北端ほどではないにしろ、結構寒いんだろう。それでも、あのアーケードの下は、相変わらず、賑わっているんだろうか。

私が再び、天神橋筋商店街をビール片手に歩くことになるのは、何年後のことなんだろうか。それこそ、中川翔子でも連れて歩かんことには、気分が爛れて歩けない。それくらい、あまりに多く思い出を、あの商店街に置いてきた。そうしてきっと、全ての思い出が、この先ずっと、風化せずに残るのだろう。迷惑な話だ。

かつて、一番好きだった場所。今、一番痛い場所。


妄想狂冥利

昨日、旧友が遊びに来て、酒を酌み交わしながら、妄想話に花を咲かせた。

まず、女性には、美人系と可愛い系があるが、では、可愛い系の日本一は誰だと思うかをお互いに述べあった。そうして、私は中川翔子を挙げ、彼は宮崎あおいを挙げて、ここから、もし私の彼女が中川翔子で、彼の彼女が宮崎あおいだったら…という一大妄想馬鹿話大会へと進展していったのである。
話はこうである。私が中川翔子と一緒に家の裏の川沿いを散歩していると、前から宮崎あおいを連れた彼がやって来る。で、私が「よう。」と声を掛けると、彼も「おう。」と呼応して、川の向こう側のテニスコートの前にあるベンチの所まで行き、4人で腰を掛ける。話題は、その日、近所の団地の麓の公園で行われる盆踊り大会についてで、私が彼に、「行く?」と尋ねると、彼が、「もちろん行くよ。あおい、浴衣買ったし。」と答えて、私も負けじと、「そうなんや。翔子も浴衣買ったもんな。」と言う。と私の隣で、中川翔子が笑顔で、「うん。」と言って頷く。この会話の間、道行く野郎どもはどいつもこいつも、中川翔子と宮崎あおいをチラ見していく。私と彼は心の中で勝っている。
日が暮れて、盆踊り大会が始まる。私の隣には浴衣を着た中川翔子がおり、彼の隣には浴衣を着た宮崎あおいがいる。いずれも食っちまいたいほどの可愛さである。しかし、私は翔子の方が可愛いと思っている。彼は、いやいや、俺のあおいの方が断然可愛いぜと思っている。水風船釣りの店が出ている。私は水風船を一つ手に入れて、それをあえて我の彼女である中川翔子にではなく、彼の彼女である宮崎あおいにあげる。宮崎あおいは水風船を手にキョトンとしている。彼はそのキョトンに見入っている。何て可愛いんだろう…と思っている。私の隣では、中川翔子がムスッとしている。私はそのムスッに見入っている。何て可愛いんだろう…と思っている。盆踊り大会が終わって家に帰ると、私はまたぞろ余計なことを言う。「いやぁ、今夜のあおいちゃんは可愛かったねえ〜。」最低である。中川翔子がまたまたムスッとする。そのムスッが堪らない…と、ここで彼が話を遮ってこう言った。「いっけちゃん、それはやり過ぎやで。しょこたん、本気で怒りよんで。」「そうかな。」「そうやって。俺なんか家帰ったらもう、「あおいが一番や!」としか言わへんで。」「アハハハハ
!」「アハハハハ!」大爆笑。アホである。

かくして、私にも彼にも、彼女がいない…。


K

やはり、介護施設で働いていた時の記憶はどれもこれも強烈で、今もなお、私の脳裏に蛇のように絡み付いている。

私はごく短期間の内に3つの施設を渡り歩いたが、中でも2つ目の施設、阪急京都線正雀駅前にある巨大な施設で関わった、あるおばあさんの記憶が強烈で…。

そのおばあさんは、全身が棒のように硬直していて、全ての間接が動かず、動くのはただ眼球だけだった。そして、さらに、体温の調節が効かなくて、夜になるとよく顔を真っ赤にして熱を出した。たまに一言二言喋ることもあるとのことだったが、私は、その声を一度も聞かなかった。
家人さんは全くと言っていいほど顔を出さなかった。だから、服が、どれもこれもヨレヨレだった。

元気だった頃の写真が、タンスの上に置いてあった。

殺して欲しいんだろうな…と私はいつも思っていた。殺してあげられたらな…といつも思っていた。人間、ただ生きてるだけじゃ駄目なんだな。といつも思っていた。思わせてくれた。


コメントへの返信〜てつ様宛

裸になります!全裸で天神川を…歩いたら捕まって、ブタ箱に放り込まれて、「闇」が待ってやしませんか?そうすると、私はいつまで経ってもこのTシャツに腕を通せないような気が…なんてことを言っておるから駄目なんですよね!わかりました!裸になります!全裸で天神川を歩…やっぱやめときます。


Favorite―T

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リサイクルショップで見つけた。一目惚れだった。めちゃくちゃ安かったけど、高かったとしても買ってたと思う。めちゃくちゃ気に入っている。気に入り過ぎて、ちっとも着る気になれない。

物欲が戻ってきた。


素敵なラウ゛ソング

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気のせいだろうか?aikoの音楽は、何故か、薄く、ビートルズの匂いがする。そして、aikoの書くラウ゛ソングには、何故か、全く嘘を感じない。誠実なアーティスト、誠実な音楽だと思うので、最近、よく聴いている。
私が聴いているのは、1st『桜の木の下』だが、すごく素直なバンドサウンドで、声の抜けがめちゃくちゃ良くて、捨て曲が無い。非常に良くできたアルバムだと思う。
女性アーティストによる、日本語の、素敵なラウ゛ソングを聴きたい方には、aikoが断然オススメです。


先生あのね

先生あのね、僕は昨日、『上善如水』と書いて「じょうぜんみずのごとし」と読む日本酒を呑みました。じょうぜんみずのごとしは、日本酒の苦手な僕が唯一好きな日本酒で、甘い水みたいな味がして美味しくて、次の日に残らないことで有名な酒なんですが、ビールとちゃんぽんして呑んだので、残念ながら今、僕は頭が痛いです。先生あのね、僕は、良酒は、ちゃんぽんして呑まない方が良いと思います。今、僕は、とても、迎酒がしたいです。