例えば、これと比べてどうかということ。
俺は、これと比べてもなお「良い」と思えるものだけを「良い」と言うし、俺自身は、これと比べてもなお「良い」と思えるものだけを作っていきたいと思っている。
だから、俺がその辺のアーティストの音楽を簡単に気に入るわけがないし、俺がその辺のアーティストに負けるわけがない。なにしろハードルが高いんだから。
その辺のアーティストに対しては優越感があり、絶対に勝てるという自信がある。でも、自分の中に「ハードル」として君臨しているアーティストに対しては、劣等感とも言える強烈な畏敬の念があって、「攻撃は最大の防御なり」とばかり、ただひたすらに攻め続けることによって何とか立っている、踏みとどまっている…というのが正直なところ。
ロックやってて、ビートルズが好きとか、ストーンズが好きとか、オアシスが好きとかって、よほどの覚悟がないと言えるものではないと思う。
俺、常に自信家ってわけじゃないんでございますよ。っていうか、俺としては、ある意味、俺ほど自信のないアーティストもいないんじゃないか?って思ってる。
『すだち』
やっぱり、CD屋は胸踊る。
何事も集客力がついてからだと思っていた。身体が大きくなるとともに服のサイズを大きくするのと同じ理屈で。でも、集客力がつく前に自信がついて話は変わった。
本格的に音楽をやり始めて20年になるけど、ヴォーカリストとして、ギタリストとして、パフォーマーとして、自信を持てるようになったのは今年。それも夏以降のことで、それ以前は全く自信がなかったことに今更ながら気が付いた。
俺の音楽、本当に良い音楽になった。
トイレで手を洗っていたところ、ガリッガリに痩せたおじいちゃんが入ってきて、小便器の前に立った。
昨日、マスタリング作業を終えたDr.Fと合流。Dr.のスタジオで最終確認をして、遂に『爆弾』『ROCK&REISHI(remaster)』の2枚が完成した。
この度、リアムの『AS YOU WERE』を私の「世界で一番好きなアルバム」に認定した。どこを切ってもリアム・ギャラガーな傑作だ。手に入れてからというもの、毎日欠かさず聴いている。仕事に行く時も、仕事から帰ってきてビールを飲む時も、寝る時も。聴いていない時でさえ常に頭の中で鳴っている。間違いなく過去最高にヘビーローテションな一枚。CDも聴き過ぎるとレコードのように擦り切れることがあるという話を聞いたことがあるが、これは絶対擦り切れると思う。