過小評価からの脱却

俺の音楽、本当に良い音楽になった。

足し算ではなく、引き算の積み重ね。ありとあらゆる無駄を省いて、これ以上削ったら血が出るというところまで削って、芯の部分を剥き出しにしたら、誰もやったことのない、誰も聴いたことのない、俺にしかできない、新しい音楽が生まれた。その証拠に、もう誰も、「バンドで観てみたい」とは言わなくなった。

今年9月以降のライヴ。それぞれに『綺麗な動物』『秋の遠征』『冬の帰還』と名付けたライヴのいずれかに足を運んでくれた人は驚いたと思う。「化けた!」ってなもんだろう。だから、さぞかしライヴハウスからも高く評価されてきてるんだろうなとお思いだろう。でもね、残念ながらそうではない。相変わらずの低空飛行。バンド時代から数えるとそれなりの年月、それなりに経験を積んできたから、肌で感じるものがある。自分がどの程度評価されているのかということくらい、考える前にわかる。

自信のない内は大人しくしてる。自信がないのは自分に何か問題があるからで、他人のせいにはしない。改善点を見つけて、改善して、自信をつけていく。でも、無理矢理でないと改善点が見つからないくらい自信がついたら、大人しくはしていない。貪欲に、自信に見合う評価を求めるのみ。

目覚ましのアラームのように、プライドが声を上げ始めた。「お前、おのれを安売りし始めとんぞ!」と。そろそろ、自分の音楽を正しく評価してくれる場所を探し始めるべきかなと思っている。すでに俺の音楽を高く買ってくれていて、ライヴを楽しみにしてくれている人たちの期待を無下にしない場所を。


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