隣のゾンビ

いじけきることを、拗ねきることを、「腐る」とも言う。

腐りながらにして生きている人間―要するにゾンビだ。

若いゾンビはまだ見れるが、歳とったゾンビは見るに耐えない。

リアルか、リアルでないかの差だ。

いい歳をして腐ってるというのは、リアルで、笑うに笑えない。

ゾンビは、演じるものであって、なるものではない。

いい歳をした人間がゾンビを演じている。「演じている」と思っているのは当人だけで、周りの人間から言わせれば、彼(彼女)はただただ普通に、物理的に腐っている腐敗体でしかないのに、年老いたゾンビは、自分はゾンビを「演じている」と信じ込んで疑わない。

でも、ゾンビはゾンビで、腐っているものは腐っている。


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