変で結構メリケンサック

私が「普通に生きて普通に死ぬ」ということに一切魅力を見出だせないというのは、何も今に始まった話ではないのである。

「普通に生きて普通に死ぬ―素晴らしいことではござんせんか」などと言われると、私はその人の顔を覗き込んで、絶対に口には出さないけれども、毎度、心の中で「ああ、要するにこうなったら終わりなんだな」と呟くのである。だから、「普通ほど難しいものはないんだよ」なんて、小学生でも思いつく言葉の奇、屁理屈をこねられた日にゃ、全力で殴り倒したくなるのである。だって、どう考えたって、「普通」ほど楽、且つ、安易、且つ、簡単なものはないだろう。隣の、一切面識のない、何処にでもいそうな間抜け面の野郎と同じことを言ったりやったりしてりゃいいんだから。


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