耀け臆病者

昔、「臆病って悪いことじゃない。人一倍想像力があるってことだ。」と親父が言ったのを覚えている。 臆病な人は優しい。臆病な人に限って優しい―と、私は思っている。でも、「自分は臆病だ。」という自覚ゆえに、「自分は臆病だ。」と...

黒蛇の歌

白と黒。 光と影。 水と血。 鳥と蛇。 説教と呪文。 天使と悪魔。 ―どちらがよりエロいか。黒、影、血、蛇、呪文、悪魔…そりゃ後者に決まってるだろう。 私は今まで、それこそ数え切れないほどのロックアルバムを聴いてきたが、...

「愉快」はいらない

私は、「楽しけりゃいいんだ。」などと言って音楽をやったことなんて一度もない。同様に、「楽しけりゃいいんだ。」などと言って恋愛をしたこともない。 何故か? 要するに、「楽しけりゃいいんだ。」では、全っ然楽しくないからである...

黒い蝉

私はここで断言する。 寝溜めはできる!と―。 ただ、寝溜めには気合が必要である。6時間寝て、目が覚めたとしても、そこでもう一度無理矢理にでも眠らねばならず、たとえそこから2時間寝ることに成功したとしても、そこからまたさら...

Mr.モーラス

肩や背中や腰の凝りなどというものは、良識と常識に溢れた大人が患うものであって、私のようなガキンチョには永遠に無縁だと思っていたのだが、それは大きな間違いで、どうやら私は、ただひたすらに自覚に乏しいだけで、実は肩も背中も腰...

モンプチ・ローレライ

人間、感情に抑制が利かなくなったらどうなるのか―ということを日々考えさせられる職業を選んだ私は、その一方で、私を含めたそこらへんの人たちが、普段いかに感情を抑制し過ぎつつ生きているのか―ということを考えさせられている。そ...