音楽なんてやりたかない

触れてもらいたくないところに触れてくる奴。暗黙の了解の下、皆がお互いに見ざる聞かざるを決め込んで、それで何とか事なきを得ている生活に、「見えるものは見える!」「聞こえるものは聞こえる!」と大声で言い張って蹴りを食らわせてくる奴。つまり、本当は読めている空気を読めていないフリをして、道化を装いながら真相の解明に命を燃やす厄介な奴。

ロックというのは、そういう奴のことだ。

今さら言うまでもなく、日本人はロックが嫌いだ。間違いない。日本人はロックが嫌い。大嫌い。理由は簡単。自分たちにとって都合の悪い存在だから。だからこそ、私はバンドがしたい。これ見よがしにロックバンドがしたい。

私がしたいのはロックであって、音楽ではない。


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