熱き渇望を取り戻せ!

私は一人っ子なので、一つのものを他人と共有するということがあまり好きではない。アンタのものはアンタのもの。俺のものは俺のものーというのが良い。これをワガママだと言う人もあるがちょっと待て。私はなにもジャイアンみたいに「俺のものは俺のもの。お前のものは俺のもの」などと言っておるわけではない。アンタのものはアンタのものだと断言、尊重しているし、尊重してはおるもののアンタのものには一切興味がなくて指一本ふれないんだから、これは、ワガママではない。

私はあくまで私のものが欲しい。この気持ちは子供の頃から変わらなくて、だから、天賦の才を迸らせて曲を作ったり、親父の血を頼みに絵を描いたり、某自費出版社に「不条理の極致」と言わしめる奇怪な短編小説を書いたりするようになった。つまり、私が作るものは、私にしか生み出せない私の中にあるものの縮図なんだから、他の誰のものでもない、完全無欠に私のものだ!ーというわけである。

ところが最近、な~んにも作れてない自分がいる。ここに記事を寄せることさえ困難な有様である。でも、こんなことでは駄目だ。私は私でしかないんだから私らしく、私はあくまで私のものが、私だけのものが欲しいんだというかつての熱き渇望を取り戻さねばならない。

こう見えて、それなりに焦っている。


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