本音は墓場まで~先月の未発表記事~

親父の名言に「本音は墓場まで」というのがある。

私は「本音を言えない」ということについてずっと悩んでいた。
本音を言えないー自分でも痛いほど自覚しているし、他人からも耳にタコができるほど繰り返し指摘されるし…自分の中に憤怒にも似た苦悩があったのである。

だから、酒を飲める歳になって以降、酒を飲みながら、何度か親父に相談をした。

最終的に親父はこう言った。「誰かが僕に「本音を言え」って言ってきたとする。僕は「ホンマにええねんな?」って繰り返し訊いてからそいつに「死ね!」って言うと思う。それはお前も一緒やろ?だから、本音なんて、一生言うたらアカンねん」

親父のこの言葉を、痛いほどよくわかる、わかってしまう自分が嫌だ。


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