頭と身体

考えられるだけ考えたら、あとは身体がよりベストな方向に向かって勝手に動いてくれるーと思っている。身体が勝手に動き出さないのは、まだまだ考えが足りないからだと思っている。

頭より身体の方がずっと頭が良い。

身体は主を、日頃いかにちゃんと考えているかという点で評価しているように思う。でもその評価基準は、私の身体に関して言えば、「量より質」ではなく、「質より量」なんじゃないかと思う。

私の身体は、私の頭になんてはなっから期待していない。「何をどうどれだけ考えたか」ということの、「何をどう」の部分はどうでも良くて、「どれだけ」という量的なことについてのみ評価し、頑張りを認めれば、ベストな方向に導いてくれるようである。

我ながら、何言ってんだろうと思う。でも、その「何言ってんだろう」と思っているのは頭なんだから、気にするこたあない。


聖書今月号

20151002_180808.jpeg

二ヶ月前から、昔のようにこの雑誌を購読するようになった。

高校時代、私はこれを毎号毎号穴のあくほど熟読して、海外のロックシーンの最新情報を仕入れていた。そしてそのことが、私の活字に対する苦手意識の払拭に結び付き、さらには私の貧相な文章力を知らず知らずのうちに鍛えてくれていたーと勝手に思っている。
ブログ等で必要な砕けた文章の書き方だけではなく、仕事で必要な硬い硬い文章の書き方も、この雑誌と、洋楽CDの日本盤に付いているライナーノーツで学んだ。

それにつけても、今月号はヤバい。表紙からして爆裂にヤバい。

付録はキースのポスターだ。

期待度が高過ぎる上、恐れ多くて、なかなか封を開けられずにいる。


密書

昨夜も夢に親父が出てきた。昨夜の親父は嫌な感じではなく、悪夢ではなかったが、内容があまりに意味あり気なので飛び起きた。

木造の小屋。黄色い裸電球が灯っている。盗賊が密談に使いそうな小屋。
親父が5、6通の封筒を私の奥さんに手渡していた。封筒には、親父の書いた手紙が入っているらしく、親父はその中から一枚の手紙を抜き取り、卓上に広げて、私の見ている前で、手紙の内容について奥さんに説明し始めた。そして、手紙を指差してこう言った。

「ここと、ここは、あえて本当のことを書かなかった」

親父も奥さんも実に穏やかな笑顔を浮かべて喋っていた。奥さんは親父の言わんとしていることをよく理解しているようだった。「やっぱりそうだったんですね」といった感じ。でも私は、見てはいけないものを見てしまったような気がして、物凄く気マズかった。


引火

20150928_190941.jpeg

昨日、昆陽池公園で「伊丹版サマソニ」的趣きのちょっとした音楽フェスがあって、入場無料だし、行ってきた。で、以前から名前だけは存じ上げているが、顔も音楽も知らない「奇妙礼太郎」という人のステージを観ることができた。

ポルノグラフィティのボーカルみたいな雰囲気(声は全然違う)の人で、歌もギターも本当に上手いと思った。曲によって感情のスイッチを上手く切り替えていたし、ギターも撫でるようにではなく、シバくように弾いていた。でも、セットリストの中心に持ってきているのがカバー曲であり、特に感情を込めて歌い、特に客がノっていたのもそのカバー曲だったから、ちょっと「?」と思った。

ライヴ終盤、ギターを置いて、マイク片手に叫び、客を煽りだすと、そこから先はもう、完全に忌野清志郎だった。「あ、だから奇妙礼太郎か」と思った。

でも、でもでも、上手いのは認めざるを得ない確かなことだった。上手い。

でも、「全然勝てる」と思った。

近々、ホンマにライヴやろうと思った。あくまで、継続してやっていくことが前提だけど。


うるさい!

やはり私は、相当なファザコン野郎らしい。今だに相当な頻度で親父の夢を見る。そしてその大半が悪夢だ。めちゃくちゃ不快で目を覚ます。今夜も、たった今、目を覚ました。

夢の中で親父は「お前の好きな音楽は全然良くない。例えば何だ。あのスマイルってバンドは」と半笑いで言った。私は猛烈に頭にきて、頭にきて…それがあまりに猛烈で不快なもんで目を覚ました。

これはこれで禁じられた怒りだ。

台所に煙草を吸いに行き、「チクショウ」もしくは「チクソー」といった言葉を頭の中で呟いた。

ああ、早く朝になってくんねえかな…。