音楽は人

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⬆︎photo by shan-shan

先月のライヴの後、実に人懐っこい笑顔を浮かべて話し掛けてきてくれた長身の男の人がいて、その人と、豪雨に見舞われた3日前のライヴ会場で再会した。猛烈な雨の中を一人、傘を差して、私のライヴを観に来てくれたのである。

会場後方。バーカウンターに彼の姿を見つけて、あまりに驚いた私が「あれ!?」と素っ頓狂な声を上げると、彼は満面の笑みを浮かべて、「CD買いたいし来ました!」と言った。

「感謝感激雨あられ」とはまさにこのこと。雨あられなのは天候に限った話ではなかった。爆発的に嬉しくて、その嬉しさがそのままライヴに表れて、爆発的なライヴになった。

ライヴの後、店の前の喫煙所で話をした。私が「どんな音楽が好きなんですか?」と訊くと、彼は「ロックンロールです。」と即答し、その後、「っていうか、好きなものがはっきりしてる人が好きなんです。音楽は人ですよ。人。」と言った。

『音楽は人』名言だと思う。そして、私としては、音楽と、音楽をやっている人間を純粋に、真っ直ぐに見つめている人に気に入ってもらえたことが何より嬉しかった。「俺、音楽やってて良いんだ」と思った。

一人で音楽を、ロックをやり始めて一年。一つの「転機」とも言えそうな、素晴らしい人とめぐり逢えた。


昨夜のライヴ〜FootRock&Beers〜

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⬆︎photo by S.NAKAHARA

昨夜のライヴは、誰が何と言おうが、過去最高のライヴだったと思う。私自身が、演ってて、過去最高に嬉しかったんだから間違いない。

リアム並みに声が出たし、マーク・ボランみたいなギターが弾けた。

確実に何かを掴んだ。

ああ、ああああ、録音し忘れた…。

ま、いっか。豪雨の中、観に来てくれた人たちの脳裏に残れば。

<セットリスト>
1.未来へ
2.ロックンロール・スター
3.ここで待つもの
4.バタフライ
5.noel
6.ガガーリン


庶民、その駄目パターン

生理的に受け付けない、死ぬほど嫌いなテレビ番組がある。

NHKの「のど自慢」である。

あの、むやみやたらにピースサインを繰り出す、病的にテンションの高い出演者たちのノリが全く理解できない。気持ちが悪い。人が歌っている時、特に番組の後半でプロの演歌歌手が歌っている時、後ろにいる奴らが皆、リズムに合わせて左右に揺れている。あれが我慢ならない。観ていて恥ずかしくて手が震える。テレビを破壊したくなる。

私は「笑点」も嫌いだが、あれはただなんとなく心寂しくなるから嫌いなだけで、テレビを破壊したくなったりはしない。「のど自慢」はアカン。ホンマにアカン。歌ってる奴らが病気なら、それを応援しに来ている、何故かはっぴを着て横断幕を掲げている酔っ払いのような人たちも病気にしか見えない。

番組名を「末期!平和ボケ庶民の狂乱」に変えてくれるのなら、観る角度も変わるし、毎週欠かさず観るんだけど。


ジャズはいらない

伊丹でライヴがしたい。伊丹で生まれ育った私にとって、これは、叶いそうで叶わない小さいようで小さくない夢である。

伊丹にも「ライヴハウス」と呼べそうな店が2つほどあるのは知っている。知ってはいるが、一つはジャズ寄りの店で、もう一つに至っては完全にジャズに特化された店である。

何でやねんと思う。何でよりによってジャズやねんと思う。

ジャズは非常に閉鎖的なジャンルなので、他のジャンルを一切受け入れない。ロックの店でジャズを演ることはできても、ジャズの店でロックを演ることはできない。ロックが好きな人は、ジャンルを問わず、自分が気に入った音楽のことを「ロック」と呼ぶが、ジャズが好きな人はジャズだけをジャズと呼ぶ。まったくもって、ジャズというやつは、全っ然人気あらへんくせにプライドだけ高くて困る。だいたい、伊丹やで、伊丹。誰が聴くねん、ジャズみたいなもん。

伊丹で大々的に音楽をやろうと思えば、ツテやコネがないと話にならない。伊丹にも音楽フェス的なものはあるが、やはり、ツテやコネがないと話にならない上に、年齢制限やなんかがあってどうにもならない。で、「ライヴハウスでやるか」ってんで店を探してみてもジャズ寄りの店しかない。万事休してライヴ・バーへ行くと「ただお酒を飲みに来ておられるお客様の迷惑になると困るのでギターの音を絞ってください」などと言われる。それなら始めからライヴ・バーなどやるな、あほんだら。かくして、伊丹の才能あるアーティストは皆、外へ出て行く。

伊丹でライヴがしたい。したいのだが、ツテとコネと年齢制限とただ酒を飲みたいだけの客とジャズが邪魔をしてどうにもならない。


6日後に迫ったライヴの詳細

4月17日(月)
心斎橋 FootRock&BEERS

<開場/開演>17:30/18:30
*NO CHARGE(1drink+フードチケット¥1000別)
*投げ銭制

<出演>
18:30 前橋ゆり
19:00 Ami×Kuri×Oka
19:30 吉田ふくたろう
20:00 和田怜士
20:30 ミカズキン
21:00 小島マキ
21:30 小川倫子

※吉田ふくたろうさんの紹介で決定したPUBライヴ。初めて出る箱だし、鉄板曲をズラリ並べて挑みます。


ビートルズから学んだこと

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「怒」って、極まると「哀」に変わるし、「哀」が極まって「怒」に変わることもあるから、怒る時は怒って、泣く時は泣いて、そんなこんなを絡み合わせた結果、喜怒哀楽のどれにも当てはまらない表現になっていたーみたいな音楽がしたい。

喜怒哀楽のどれかにガッツリ寄せた表現って簡単なことだと思う。

喜怒哀楽のどれでもない、つまりは、喜怒哀楽の全てがそこにあって、まさに「人間そのもの」といった感じの表現が一番難しくて、優れたものなんだと思う。

これ、この考え方こそまさに、私がビートルズから学んだつもりでいること。


★海賊ライチrecordsより★

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5月に発売となる和田怜士の新作『MUSIC IS DEAD』ですが、今作より、盤面に印字を施したり、ジャケットの写真をより鮮明なものにしたり、内ジャケの画質及び紙質を良くしたりと、若干…誠に若干ではございますが、商品のクオリティを向上させることと致しました。もちろん、価格は据え置きです。

また、これに伴い、過去9作品につきましても、残り僅かとなった現在庫の完売をもって、新作同様の仕様に変更して参ります。
来月、1周年を迎える和田怜士のブートレッグ・プロジェクト。これを記念したある種の「リマスタリング」だと捉えて頂ければ幸いです。

以上、架空のようで架空でないレコード・レーベル、海賊ライチrecordsからのお知らせでした。


それは努力だ

よく、「好きなことがあってエエなあ」という言葉を耳にする。そして、耳にするたび違和感を感じる。

好きなことを見つけることができたのはただ運が良いだけのことであって、努力の賜物ではないと思い込んでいる感じにイラッとする。

自分には長所があり短所がありコンプレックスがあり…自分って一体何者なのかというところから始まって、そんな自分を最大限に活かしながら、少しでも楽しく生きていくためにはどうすればいいのかということについて、その答えについて、絶えず「考えてしまう」癖さえついていれば、好きなことなんて向こうから勝手にやって来る。「気付けばそこにあった」みたいなことになる。

この「絶えず考えてしまう癖」のことを「努力」と呼んでも差し支えないと思う。なにしろ、一瞬たりとも怠ることの許されない癖なんだから。


新作『MUSIC IS DEAD』完成

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早くも通算10枚目となる新作『MUSIC IS DEAD~bootleg 8~』が完成。

<収録曲>
1.ロックンロール・スター
2.ここで待つもの
3.恋煩い
4.アニマ,HOLD ME TIGHT(version2)
5.FLOWERS IN THE DIRT

①は今後、私の代名詞となるであろう新曲。②はバンド時代のライヴに欠かせなかった曲。③は18年ほど前に書いたものの、一度もライヴで演ったことのない完全未発表曲。④は『5』に収録した曲の、同じ曲とは思えないくらいアレンジの異なる別バージョン。⑤は前作『january’s childlen』にライヴ・バージョンを先行収録した新曲。

恐ろしく声の調子が良い日に、曲ごとにギターのボリュームやトーンを変えてレコーディングした全5曲(¥400)。

『Ⅰ』の制作、発表から1年も経たないうちにここまで来た!ーという自画自賛の一枚。

5月17日(水) 販売開始。


☆6周年☆

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というわけで、本日、『一憩合格』が6周年を迎えました。

まあね。確かに、だからどうしたんだっていう話ではあります。でもね、私としては、一つの事を6年もの間継続してやってこれたということが嬉しいんですよ。

これまでの人生、立ち止まることなく6年継続できたことなんて、小学校生活ぐらいのもので、泳げない私は、クロールで25メートル泳ぐにも途中2、3度立ち止まるような男なんだから。