詩『素敵な悪夢』

誰もが快晴だと信じて疑わない空を

君は少し疑っている

僕はあの空に

一筋の雲が浮かんでいるのを見つけて

ただそれだけのことで

君を汚染する

君の理性の残骸が

五線譜の上に流れ込む

素敵な悪夢はいかが?

素敵な悪夢はいかが?

どうにでもなれ!

君の叫び声が

僕の唇を紫に染める

紫が

微かに歪む

全てが止む

君が胸を撫で下ろすたび

人と人

想いと想いがすれ違う

快晴だった窓の外

黒く濡れて

素敵な悪夢はいかが?

素敵な悪夢はいかが?

通りがかりを装って

君の家のドアを叩く

君を助けたのは誰?

君を助けたのは誰?

素敵な悪夢はいかが?

素敵な悪夢はいかが?

誰もが嵐と信じて疑わない空

君だってそうらしい

結局

その程度の女の子

僕はあの空の雲の切れ間に

一筋の光を見つけたような気がして

ただそれだけのことで

やっぱり君を汚染する


1件のコメント

  1. もし、悪夢を知ったら秘密にして下さい。
    貴方の側に悪夢はなかったのです。私の弱さを知っただけです。

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