恥を忍んで

私は、バンジージャンプなんて一生しないと思うけど、もししないといけなくなったとしたら、最後のところで誰かに背中を押してもらわないと駄目だと思うのだが、この場合、私はその誰かに「飛ばせてもらった」ということになるのだろうか。
飛ぶ意志が私にはあり、飛ぶポイントまで階段を上がったのも私で、最後のところで「背中を押してもらえますか?」と頼んだのも私なのに、最後のひと押しを他人に頼んだというただそれだけのことで、私が飛んだということにはならないのだろうか。

あることについて考えて、考え抜いた果てに、決断するまさにその瞬間に、酒の力を借りた場合にもやはり、酒に「飛ばせてもらった」ということになるのだろうか。

飛ぶ意志と、階段を上がった勇気と、恥を忍んで「押してもらえますか?」と頼んだことの全てが、最後のひと押しによって、たったそれだけのことで、水の泡、台無しになってしまうのだろうか。

違うと思う。絶対に違うと思う。

もし、愛読者の皆さんの中に今、最後の一歩を踏み出しかねている人がいたら、私は声を大にして言いたい。

誰かに頼め。何かに頼れ。

ただ背中を「ポン」してもらうだけのことなんだから。遠慮するな。断るような奴は、逆に突き落としてやればいい。ロープも何も付けていない状態で突き落としてやればいい。

決断したことを実行に移せないことの方が、ずっとずっと問題なんだし、最後の一歩を誰かに、何かに、頼もうが頼ろうが、結論は揺るがないんだから。


1件のコメント

  1. 誰かに頼ったり助けられたりするのは何も恥ずかしい事じゃないですよね。
    「一匹狼」と言っても、どこからかポンと生まれ出てたった1人で生きてきた
    訳ではなく、親や周りの人に支えられ、育てられて今の自分がある訳で。

    人って皆不安なんだと思います。私も不安ばっかりです(^^;
    そんな時、自分の気持ちに賛同してくれる人や親身に反対してくれる人、
    自分に影響を及ぼしてくれる人が周りに居るからこそ決断って出来るんですよね。
    そういう人を作るためにわざわざ媚びる必要は全くないと思います。
    でも「背中をポン」の人や一緒に飛んでくれる”仲間”は必要ですよね!
    一憩さんにはそんな仲間が沢山いらっしゃいますよね。
    この幸せ者っ!(笑)

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