『Tommy february6』と『Tommy heavenly6』―要するに川瀬智子=トミーさんを象徴する数字であって、私がロト6を購入する際には、絶対に外せない数字である。

ちなみに何故『Tommy february6』という名前なのかというと、トミーさんの誕生日が2月の6日だからで、ということはつまり、トミーさんの37回目の誕生日が来月に迫っているということなのである。

ところで、私はバンドのリハーサルで大阪に出るたびに、ひとつの試みをしている。
梅田の駅から泉の広場を抜けてスタジオへ向かうまでの道中、大勢の女性とすれ違うが、彼女たちを出来る限りちゃんと見ていった場合に、私はその内の何人に対して「本当に綺麗だ」もしくは「本当に可愛い」と思うのか―ということを試しているのである。自分の女性に対する美的感覚が絞られてきているのか、それとも、相変わらず散漫なのかを自分自身で把握したいがための試みである。

これがやってみると実に意外な結果が出て驚いた。昨日は、なんと、ゼロであった。どうやら自分の中に、視覚的に魅力的だと思う女性の具体的な理想形が出来上がっているらしく、この形に該当する人を昨日は一人も見掛けなかったのである。

私の中の理想形―前々回の試みに於いて、わずかに一人だけではあるが、私は見掛けたのである。私の目がまさに「釘付け」となった瞬間であって、私自身が、私の中の理想形を把握した瞬間であった。果たしてそれはどのような女性であったか―このような女性であった。決して派手ではなく、細身で、実際の身長よりも若干高く見え、小顔で、肌が透き通るように白く、グリーンのベレー帽を斜めに被り、白いマフラーを巻いて、数冊の本を両手で抱きしめており、鼈甲色の細目の眼鏡を掛けていた。

師走の、人混みでごった返す広い地下通路の片隅を、壁に沿うようにしてゆっくり、うつむき加減に歩いている感じを含めて、完璧であった。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。