女王降臨

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新聞のテレビ欄を覗いたところ「八代亜紀」の文字がっ!

俺の亜紀が出演していたのは、NHK系の演歌・歌謡番組であった。他の演歌・歌謡歌手を木っ端微塵に吹き飛ばすロックンロール姉御っぷりであった。とにかく、かっこいいのである。

紫の衣装を着て、終始笑顔。終始笑顔にも関わらず、低い声を出した時のドスの効き方がハンパではなく、バックバンドの全くもって遊びのない演奏を挑発するかのように、声を自由闊達に遊ばせていた。また、振り付けや基本的なリズムの取り方も、明らかに演歌歌手のものではなく、間奏の時には、マイクを遠ざけた状態で「フーッ!」とか「イェー!」とか言って舞っちゃってて、もう完全に、ロックンロールショーであった。

番組の後半には、客席に降りてきて、客と話をしていたのだが、この時の亜紀の何が凄かったってオーラが凄かった。私には、客が皆、老いた虫に見えた。その証拠に、亜紀に話しかけられた客は皆、圧倒されて噛んでいた。亜紀の口調自体はめちゃくちゃ可愛いんだけど、オーラが威圧的でさえあった。

高橋真梨子と八代亜紀―この二人は本当に凄い。二人とも本当に、本当の意味で可愛い女だと思うし、それより何より、この二人は何をどう歌ってもロック。声がロック。姿勢がロック。存在そのものがロック。日本を代表するロックンロールクイーンだと思う。


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